
「仕事で家を空ける時間が長いけど、うちの犬はちゃんと留守番できるのかな?」
「吠えたり、寂しがったりしないか不安…」
そんな悩みを抱える飼い主さんは少なくありません。
犬にとって“お留守番”は、飼い主と離れて過ごす大きなチャレンジ。
とくに子犬や分離不安のあるワンちゃんにとっては、数時間でも大きなストレスになることがあります。
この記事では、
- 犬が何時間まで留守番できるのか
- 留守番に慣れさせるトレーニング方法
- 留守番中の吠え・ストレス対策
- 旅行時や長時間外出時の対応
など、愛犬を安心して留守番させるためのコツについて紹介しています。
「うちの子に、もっと安心してお留守番してもらいたい」
とお考えの方はぜひこの記事を参考にしてください。
犬が留守番できる時間はどれくらい?
犬の留守番時間は、年齢や性格、生活環境によって大きく異なります。目安としては以下の通りです。
年齢別の留守番可能時間の目安
犬のタイプ | 留守番可能な時間の目安 |
---|---|
子犬 | 1〜3時間程度 |
成犬 | 4〜6時間程度 |
老犬 | 2〜4時間程度 |
子犬の留守番は特に注意が必要です。トイレの間隔が短く、分離不安を感じやすいため、短時間から慣れさせるトレーニングが必要です。
成犬の留守番時間はやや長めでも対応可能ですが、8時間を超えるような長時間留守番は避けた方が無難です。
老犬の留守番は体調や認知機能の変化に配慮し、無理のない時間にとどめましょう。
「犬は何時間まで留守番できるの?」という疑問を持つ方も多いですが、限界は一般的に8時間程度とされています。
ただし、これはあくまで「最大限度」の目安であり、日常的にそれ以上の長時間の留守番を続けると、以下のようなストレスや問題行動が起きる可能性があります。
- 吠える、鳴く(近所迷惑の原因に)
- 部屋を荒らす
- トイレの失敗
- 分離不安による精神的ダメージ
犬の留守番のトレーニング方法を詳しく解説
犬にとって**「飼い主と離れて一人で過ごす」というのは大きなストレスになることがあります。特に子犬の留守番は慣れるまで時間がかかるため、段階的なトレーニング方法が必要です。
ここでは、犬が留守番に慣れるための教え方・コツ・ステップを詳しく紹介します。
STEP1:まずは「短時間」から練習する
いきなり長時間の留守番をさせるのではなく、数分〜10分程度の短時間の外出から始めましょう。
- 犬に「飼い主はすぐ戻ってくる」という安心感を持たせること
- 玄関で着替えや鍵を持つ動作を日常の一部として慣れさせる
- 帰宅後は大げさに構わず自然体で接する(「帰ってきた=すごく嬉しいこと」と学ばせないため)
STEP2:一人で過ごすことに慣れさせる
家にいるときでも、あえて別の部屋で過ごす時間を作ることで、犬に「一人の時間」への耐性をつけていきます。
- サークルやクレートを活用して、安心して過ごせる場所を用意
- 音楽やテレビの音を軽く流して、人の気配を感じさせる工夫も効果的
STEP3:おもちゃや知育グッズで暇つぶしを用意
犬が退屈を感じると、吠える・家具をかじる・トイレの失敗といった問題行動が起きやすくなります。
留守番中でも楽しめる以下のようなおもちゃやグッズを活用しましょう。
- コング(中におやつを入れて長時間遊べる)
- 知育トイ(考えながら遊べる)
- 自動給餌器(決まった時間にフードが出てくる)
- 犬用見守りカメラ(外出先から声かけもできる)
STEP4:外出前・帰宅後のルールを決める
犬の不安をあおらないためには、飼い主の対応もとても重要です。
気を付けるべきポイントは以下の通りです。
外出前 | ・目を合わせすぎない ・「行ってきます」「いい子でね」などの声かけをしすぎない ・あくまで自然に出かける |
帰宅後 | ・過剰に興奮させない ・落ち着いてから構ってあげる |
犬が留守番にうまく対応できないときは、まず「なぜうまくいかないのか」を見極めることが大切です。
例えば、留守中に吠える、トイレを失敗する、家具を噛む、玄関で待ち続けるといった行動が見られる場合、多くは「分離不安」や「退屈」「不安感」などが原因です。
こうした場合、まずは留守番のトレーニングを振り返り、段階的に慣らすステップを再確認することが重要です。
外出の時間を短くしたり、在宅中でも一人で過ごす時間を少しずつ設けたりして、犬が「一人でいても安心できる」と感じられるようにサポートしましょう。
また、退屈を防ぐための工夫も有効です。知育おもちゃやコングのような長時間遊べるおもちゃ、自動給餌器、音楽やテレビの音などを活用して、犬が暇を感じずに過ごせる環境を整えてあげてください。
それでも改善が見られない場合は、ペットシッターの利用やドッグホテルへの一時預け、または犬用見守りカメラを使って外出先から声をかけるなどの対策も考えましょう。
さらに、強い不安や問題行動が続く場合は、動物病院や専門のドッグトレーナーに相談するのもおすすめです。
専門家のサポートを受けながら、愛犬に合った方法で無理のない留守番練習を進めましょう。
焦らず、少しずつ環境に慣れさせてあげることが成功のポイントです。
分離不安のある犬を留守番させることはできる?
「分離不安」とは、飼い主と離れることに強いストレスを感じ、留守番中に以下のような問題行動を起こす状態を指します。
- 過剰に吠える・鳴く
- トイレを失敗する
- ドアや家具をかじる
- 玄関やドア前で長時間待つ
- 飼い主の出入りで極端に興奮する
分離不安のある犬をいきなり留守番させても問題行動を起こす可能性が高いため、以下の手順でゆっくり留守番に慣れさせてあげる必要があります。
① 飼い主が出かける「前後」の態度を工夫する
外出前に声をかけすぎたり、帰宅後に過剰に構ったりすると、「出かける=大事件」だと学習してしまいます。
無言で出かけ、帰宅後も犬が落ち着いてから構うようにしましょう。
② 留守番トレーニングは短時間から
いきなり数時間の留守番をさせるのではなく、最初は数分の外出からスタート。
徐々に時間を延ばして、「飼い主は必ず戻ってくる」という経験を積ませましょう。
③ クレートやサークルで安心できる環境を作る
クレートトレーニングを行い、犬が「ここにいれば安心」と感じられる場所を用意します。
その中でおもちゃやおやつを与えて、留守番=リラックスできる時間に変えていくのが理想です。
④ おもちゃや知育グッズで退屈を防ぐ
留守番中の退屈が不安を悪化させることもあります。
コングや知育トイ、自動給餌器などを活用し、集中して遊べる時間を作ってあげましょう。
⑤ 留守中の様子を確認する
犬用の見守りカメラを使えば、スマホからリアルタイムで犬の様子を確認できます。
不安そうなときに声をかけられる機種もあり、飼い主も安心できます。
トレーニングをしても改善が見られない場合や、犬のストレスが明らかに強い場合は、獣医師やドッグトレーナーに相談しましょう。
行動療法や、場合によっては軽度の抗不安薬などを併用するケースもあります。
犬を留守番させて旅行に行くことはできる?
犬を留守番させて旅行に行くことは可能ですが、いくつか注意点があります。
旅行中は長時間の留守番になるため、犬の年齢・性格・健康状態に応じて適切な方法を選ぶことが必要があります。
成犬で留守番に慣れている場合は短期間ならOK
成犬で、ふだんから4〜6時間程度の留守番が問題なくできている犬であれば、1泊〜2泊程度の短期旅行であれば、自宅でのお留守番も可能です。
ただし、ごはん・水・トイレ・体調管理のため、以下ポイントは必ず確認しておきましょう。
- 自動給餌器・給水器の設置
- ペット用見守りカメラでリアルタイムに様子を確認
- 必要なら知人やペットシッターに一日一回来てもらう
- エアコンや空調の自動管理(特に夏・冬)
子犬・老犬・分離不安のある犬の場合は注意!
子犬は留守番に慣れておらず、数時間でも不安を感じやすいため、旅行中の長時間留守番はNGです。
老犬や持病のある犬も、体調変化にすぐ対応できないため、誰かに見てもらう体制が必要です。
分離不安がある犬は、旅行中に強いストレスで体調を崩すリスクもあるため、無理に留守番させるべきではありません。
愛犬がこれらに該当する場合は長期間留守番させることは難しいため以下のような選択肢を検討しましょう。
① ペットホテルに預ける
ペットホテルに預けるとプロが対応してくれるため安心です。
他の犬と接触がある場合は犬が苦手な子にとってはストレスになる可能性があるため事前に確認しましょう。
② ペットシッターを利用する
ペットシッターに依頼すれば、ペットホテルとは違い自宅に来てもらうことで、犬のストレスが少ないためおすすめです。
また、トイレ掃除やごはん、散歩も代行してくれるため、安心して過ごすことができます。
③ 信頼できる家族・友人に預ける
近くに愛犬がなついている信頼できる家族や友人がいるなら、預かってもらうのもおすすめです。
普段から慣れている人であれば、犬も安心して過ごせるでしょう。
犬の留守番に関するよくあるQ&A
- 犬は何時間くらい留守番できますか?
一般的に成犬であれば4〜6時間程度、限界でも8時間が目安とされています。
子犬の場合は1〜3時間、老犬は2〜4時間程度が限界です。長時間の留守番が続くと、ストレスや分離不安、問題行動の原因になることがあるため注意しましょう。
- 犬が留守番中に吠えるのをやめさせるにはどうすればいいですか?
A. 吠えの原因は不安・退屈・刺激(外の音など)なので以下のような対策がおすすめです。
- 音楽やホワイトノイズを流す
- 窓を遮光カーテンで閉じて刺激を減らす
- 知育トイで集中させる
- 見守りカメラで声をかけて安心させる
- 留守番がうまくできないときはどうしたらいい?
吠え・粗相・破壊行動などがある場合は、ストレスや分離不安の可能性があるため、その場合は以下の方法を検討してください。
- 留守番トレーニングを最初からやり直す
- ペットシッターや犬の一時預かりを利用する
- ドッグトレーナーや獣医に相談する
- 犬の留守番におすすめのグッズはありますか?
犬の留守番には以下のようなグッズがおすすめです。
- 犬用見守りカメラ(双方向会話できるものが◎)
- 自動給餌器・給水器
- コングや知育トイ
- クレートや安心できるベッド
- 留守番中の音楽(犬専用BGMもあり)